猫がいた暮らし

Name: 猫がいた暮らし
Brand: たづくり
SKU: 040031221151
Price: 635 JPY
Availability: SoldOut

サークル名：

たづくり

作家：

5mame

635円（税込）

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作家	5mame
ジャンル/ サブジャンル	薬屋のひとりごと入荷アラートを設定
カップリング	壬氏×猫猫入荷アラートを設定
メインキャラ	壬氏猫猫
発行日	2025/03/30
種別/サイズ	同人誌 - 小説/ Ａ５ 66p

#ラブコメ #現パロ

現パロ注意。大学の薬学部に入学し、女子寮で新生活を始める予定だった猫猫。だが上京その日に寮が火事で燃えてしまう。あきらめかけた猫猫に、寮の管理人である瑞月から「うちへ来てそこから大学へ通えば良い」との誘いが。瑞月と猫猫の同居が始まります。

商品紹介

（2025年3月・4月新刊小説キャンペーン / サークル様PR）
本作の冒頭はこんな感じで始まります。

「今日からお世話になります、猫猫と申します」
　そう挨拶すると猫猫はぺこりと頭を下げた。その拍子に肩にかけていたバッグからりんごがいくつかこぼれ落ちる。
「ああ、すみません」
　落ちたりんごを拾い上げようと屈めば、今度はいつの間にか空いていたらしい背中のリュックから水筒がごとんと落ちる。踏んだり蹴ったりだと思わなくもないが、荷物が多いのは仕方なかろう。何せ猫猫は宅配便を使うことをケチってすべての荷物を手に持ち、長距離バスと各駅停車を駆使して上京してきたのだから。これから花のキャンパスライフが始まるというのに身体の節々が痛んでいた。
「傷がついてはいないだろうか」
　先ほど猫猫が挨拶をした相手が、気づけば一緒に屈んでくれていた。ぽんとりんごをひとつ手にのせられ、至近距離に迫った相手の顔を真っ直ぐに見る。
　黒縁メガネの奥に隠された瞳は黒曜石のようにきらきらと輝き、マスクで隠しきれない肌は陶器のようになめらかだ。マスク越しでくぐもってはいたが発せられた声ははちみつのようにあまく、はらりと垂れて顔に影をつくる長い前髪は絹糸のように艶めいていた。