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第15回MF文庫Jライトノベル新人賞《最優秀賞》受賞作 「君、私の助手になってよ」 四年前、地上一万メートルの空の上で聞いた台詞から、俺と彼女の物語は始まり――終わった。 俺・君塚君彦は完全無欠に巻き込まれ体質で、謎の黒服に謎のアタッシュケースを持たされたあげく、 ハイジャックされた飛行機の中で、天使のように美しい探偵・シエスタの助手となった。 それから―― 「いい? 助手が蜂の巣にされている間に、私が敵の首を取る」 「おい名探偵、俺の死が前提のプランを立てるな」 俺たちは、世界中を旅しながら秘密組織と戦う、目も眩むような冒険劇を繰り広げ――やがて死に別れた。 一人生き残った俺は高校生になり、再び日常というぬるま湯に浸っている。 なに、それでいいのかって? いいさ、誰に迷惑をかけているわけでもない。 だってそうだろ? 探偵はもう、死んでいる。
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第15回MF文庫Jライトノベル新人賞《最優秀賞》受賞作
「君、私の助手になってよ」
四年前、地上一万メートルの空の上で聞いた台詞から、俺と彼女の物語は始まり――終わった。
俺・君塚君彦は完全無欠に巻き込まれ体質で、謎の黒服に謎のアタッシュケースを持たされたあげく、
ハイジャックされた飛行機の中で、天使のように美しい探偵・シエスタの助手となった。
それから――
「いい? 助手が蜂の巣にされている間に、私が敵の首を取る」
「おい名探偵、俺の死が前提のプランを立てるな」
俺たちは、世界中を旅しながら秘密組織と戦う、目も眩むような冒険劇を繰り広げ――やがて死に別れた。
一人生き残った俺は高校生になり、再び日常というぬるま湯に浸っている。
なに、それでいいのかって?
いいさ、誰に迷惑をかけているわけでもない。
だってそうだろ?
探偵はもう、死んでいる。