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原作軸の明治歴史小説。花沢兄弟の愛憎と、師団長殺しを巡る鶴見中尉の陰謀。呪われた黄金を巡る人間模様。小説3本、関連年表、登場人物年齢考証、聯隊旗に関する資料、日露戦争関連写真など資料多数。
商品紹介
冬枯れた野の夕暮れ。
小さな百之助が銃を抱く。
小さな勇作は、百之助を探していた。
ずっとずっと探していた。
鶴見と尾形が、互いに相手の昏い目を覗き合う。
「『本部』からの接触があるぞ、尾形上等兵」
尾形の頭に勇作が触れる。
大きくて分厚い掌は、いつか望んだ父の手に、似ているのだろうか?
「勇作殿、雨の匂いがします」
汽笛と共に列車の煙が流れていく。
「金塊を掠めて来い」
父のものでも母のものでもない、尾形が自分の中に育ててきた化け猫がニイと笑って赤い口から牙がのぞく。
「兄様にとって、このような行為は、意味を成さないものなのですか?」
「…意味など、こんな行為にないでしょう」
※『師団長殺し「貴種流離譚」』は、愛し合うように殺しあう男たちと、呪われた黄金を巡る物語です。